病気になる原因とは
〜西洋医学的病気になる原因〜
人間は、外界から酸素や栄養素を取り入れて体内で必要なものをつくりだし、身体のいろいろな機能を働かせ、不要になったものは排泄によって体内環境を整えています。
病気になるのは、この体内の環境がなんらかの原因によって乱れるからだとされています。そして西洋医学では、このなんらかの原因を追究し、その原因を取り除く治療を行うのです。環境を乱す原因とは、細菌やウィルス、紫外線や放射線、排気ガスなどの化学物質、たばこなど最近では、先天的な遺伝子の問題も考えられています。
原因はいろいろとあげられていますが、病気の原因や病気のメカニズムなどと書かれている医学書を読んでみると大体「現在、この病気になる原因ははっきりとはわかっていない」や「原因不明」と書かれています。一部、例をあげると慢性の蕁麻疹や不妊症、アトピーなどです。特に慢性病のほとんどは原因がはっきりとしていないことが多いようです。
現在の西洋医学でいわれている病気の原因とは、根本的な、その病気になってしまった原因を言っているのではなく、症状がおこる生理的メカニズムのことを原因とよんでいるだけで、これは病気の原因ではなく、ただ単なる生理学を説明しているだけです。
例えば西洋医学では胃炎があるとその原因は胃酸が分泌されすぎて胃壁が炎症しているのが原因だと説明していますが、それは胃壁があれている原因を説明しているだけで、なぜ胃酸が分泌されることになったのか根本的な原因は説明されていません。
むしろ生理学的一般論です。また検査をしても何も異常がなければ症状があってもストレスなどのせいにされ何も原因がわからないこともしばしばあります。そのストレス自体の言葉も乱用され、一言で片付けられているのが、現状です。西洋医学にとっては、逃げ口上の便利な言葉のようです。本来は、どんな感情が負担になっているのかが精神的影響(ストレス)だと思います。
〜漢方的病気の原因〜
漢方医学では、病気の原因は西洋医学とは違った考え方をもっています。例えば風邪になる原因はウィルスが原因です。
ですがこれは、西洋医学での考え方。
例えば家族が風邪にかかってもすぐに感染して風邪を引いてしまう人と周りの人達が風邪を引いていても全然、風邪をひかない人もいます。
ウィルスの感染が風邪をひく原因であれば、かならず全員が風邪になるはずです。
ではなぜしょっちゅう風邪になる方と全然風邪をひかない人にわかれるのでしょうか。
漢方では、病気を誘発する原因(ウィルスなど)があっても体力や五臓のバランスが整っていれば病気にならないと考えるのです。病気になるのは五臓六腑や気血水のバランスが崩れることによってやがて体力もなくなり、病気になるとされています。
つまり、五臓六腑や気血水のバランスが整っていて体力があればウィルスなどの病気を誘発する原因があっても病気にはならないのです。
では五臓六腑や気血水のバランスが乱れる原因とはなんでしょうか?
当たり前の話なのですが、それは生活環境の中にあり漢方では明確な病気の原因があげられています。
特に精神的な影響がバランスを崩すとされ、ストレスなどとよくわからない抽象的な一言ですますのではんく、はっきりとした原因をあげています。
皆さん、それぞれ、違う生活スタイルをもっています。食べ物の好き嫌いやお仕事の内容、お友達の関係など、すべて誰かと一緒ということはありません。
それぞれが、病気になるキッカケをもっていてそれが、病気になる本当の原因なのです。
漢方では、それらをより詳しく分析するために大きくわけると以下のような原因を考えます。
- 7つの感情(怒り、悲しみ、考えすぎ、憂う、驚き、不安、喜び)のコントロールができないことが病気の原因となる。
- 四季との調和と体力の関係が病気の原因となる。
- 食べ物、飲み物の好き嫌いや食べ方が病気の原因となる。
- 休みすぎたり動きすぎたり、自分自身の御身体のリズムにあわせないことが病気の原因となる。
など西洋医学と比べると漢方医学が考える病気の原因は非常に皆さんの普段の生活と病気が関わってます。ですから漢方治療の場合は、科学的検査がありませんのでじっくりと相談し、一見関係なさそうな事も含めていろいろとお話することが、検査であり、治療となるのです。いろいろとご相談ください。ご一緒に本当の病気の原因を探し症状が再発しない体質づくりをお手伝いします。